即興厨房

行き当たりばったりの買い物から週に一度一週間分のお惣菜をひねり出す工程の記録。下の息子が戻ってきたので二人暮らし調整中。

【骨切り鱧を】落とし、蒲焼、お吸い物【手に入れた!】

大船は鈴木水産で骨切り済みの鱧が219g438円で売っておったのである。小ぶりのキンキ3尾とだいぶ迷った挙句今回は鱧を身請けすることにした。合わせて八百屋で胡瓜と茗荷を買って帰った。

作り置きに鱧に適当な副菜がないので胡瓜と茗荷の酢の物をこさえることにしたのだ。

まず胡瓜と茗荷をスライサーでごく薄切りにした後小匙半分の塩を入れざっと混ぜて五分ほどおく。気持ち水が出てくるのでそれをしぼり、すし酢、だし道楽、塩昆布、白のいりごまで和えればさっぱりした小鉢が出来上がる。

それから鱧の落としのための梅肉を用意した。しかし梅肉梅肉をたたいたのみでよいのか。煎り酒あたりとあわせたらさぞ粋だろうと思うがあいにくそんな気の利いた手間はかけたくない。古いdancyuをあさったら2011年8月号で西健一郎さんが落としには梅肉と山葵を合わせたものを醤油に入れ食べるといっておられた。山葵は不得手だが梅肉と醤油はいかにも美味そうだったので乳鉢で梅肉をすりつぶしたところに醤油を合わせた。

鱧の始末にとりかかった。鱧は太い方を蒲焼に、細い方は落としと吸い物にする。太い方から8cmを二切れとり、そこから2cm幅で霜降り要員を、1.5cm幅で吸い物要員を切り離していく。

1リットルの湯を沸かしている間にざるに細かい方を並べる。蒲焼要員は皮目を上にして魚焼きグリルに並べ強火であぶり始める。スーパーで買ってきたうなぎのたれは小皿に移しておく。

湯が沸いたら細かい鱧にぞろりとかけ霜降りにしそのまま冷ます。これはつまり煮魚の下ごしらえの霜降りの流儀だがそれで充分だと思ったのだ。しかし実のところdancyuをきちんと読まずにここで適当をやってしまったせいで少しばかり残念な結果になった。これについては後述する。

魚焼きグリルの鱧はまずは両面が乾く程度に白焼きにした。それから刷毛でこまめに蒲焼のたれを塗っていく。たれが乾いたらぬり、乾いたらぬり、旨そうな色になったら返してまた同じことをする。

そろそろ吸い物の吸い地を調整しなくてはならない。椎茸を薄切りにし、だしの素とあごだしで調整した吸い地でゆるゆると煮る。椀には鱧と、鍋用に活けておいた芹をざく切りにしたものを敷いておく。

鱧の蒲焼が丁度いい案配になったところで椀に吸い地を入れ落としと蒲焼を皿に並べさぁ食卓である。

結論から言うとそれぞれ改善点が見えた。

まず落としの作り方が間違っていた。なるほど鱧の身は澄んだ味わいで好もしい。扱いが悪くなかったのか生臭さもない。骨切りも全く十分である。醤油でのばした梅肉もすこぶる相性がよくさっぱりしている。しかしながらどうも水っぽい上に皮目がぬめっている。これは皮目を炙ればよくなるだろうと思って急遽ガストーチであぶったらこんがりと味よくなったがそれでも水っぽいのは否めない。件のdancyu記事を読み返してみたらこんな記述に出くわして反省することになった。

「落としは、骨切りしながら、2cmの幅に切り落とし、さっと湯にくぐらせます。皮がチリッと締まって実が花びらのように開くまで数秒。そして冷たい水に落として冷まし、すぐに上げます。完全に冷やすのではなく、粗熱を取る程度です。その後、手の中に握りキュッと絞ります。」

つまり私は湯にくぐらせねばならず冷たい水に落としてあげねばならず絞らねばならなかったのである。今回の霜降りで済ますならば少なくとも絞るべきではあったのである。次回に期待したい。しかし咄嗟に皮目をあぶったのは悪くない一時しのぎであった。

蒲焼は相当良い出来だった。ウナギに比して脂じみたところがなくいやみのない淡麗な味わいであった。しかしもう少し甘みの多いたれでで濃い口に仕立ててもよかったように思われる。

吸い物が一番うまかったように思う。なぜなら落としの水っぽさが気にならなかったためである。しかしだしの素あごだしベースというのがどうにも物足りなかった。これは、あまりやるべきではないのだろうが、たとえインスタントであっても、鱧の吸い地としてはマツタケの味お吸い物が一等合いそうに思われた。

 

こんなようなやもめの夕餉である。

 

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