即興厨房

大船市場で野菜を大量に買い込んでええ感じのお総菜を一週間分作ってはブログに記録する人です。器は骨董屋でこつこつ集めたぐい飲みやお猪口です。美術展、本、たまの旅行も記事にします。好きな動物はチー付与のどんぐりです。

プルーンの砂糖漬けをヨーグルトと合わせてメープルシロップをかけたらくそうまい

果物は食感が尊いので加熱せず砂糖漬けにするのがこのところの習いである。

丁度8日前大船市場で生のプルーンを買った。食べてみたら果物らしい酸味と香りはあるが甘みが足りない。といってこれを煮たら果物らしい食感が失われてしまう。こういう時は砂糖漬けである。プルーンをざるにあけざっと洗い軽く水を切った後ペーパータオルでざっくり水けをとる。半分に割って種を抜いたら皮のまま一辺1.5cm限度の賽の目に切る。密閉容器に入れ全てのプルーンの表面をまんべんなく覆うほどの砂糖を入れ蓋をして振り混ぜる。冷蔵庫に入れて一日一回器を回転させていると三日辺りから砂糖がよくしみてうまくなる。しかしなんでも毎日食べていると飽きるもので、三日ばかり食べた後はなんとなくそのままにしてしまった。

これとは別件で母が旅行先からよさそうなブドウジャムを買ってきた。しかしこのところパンを食べつけないものだから強い意志を持たないと消費に至らない状況である。母に分けることも考えて、ブドウジャム入りのフローズンヨーグルトを仕立てることにした。まずは水切りヨーグルトである。18cm径のティファールの鍋に、ティファールの圧力鍋についてきた中かごを設置、ペーパータオルを敷いてその上に小岩井ヨーグルトをだばぁとあける。これを一晩おけばホエーと水切りヨーグルトが出来上がりという寸法である。この時大抵ヨーグルトの器にヨーグルトがこびりついて残る。ゴムベラでこそいでもよいのだが、残っているプルーンとあわせたらうまかろうと思いついた。プルーンを大匙三杯ほど入れ、ぐりぐりと混ぜた後、ガラスの器に移す。水切り前のヨーグルトも砂糖漬けのプルーンも少し酸味が強いので何か甘いものをかけてやろう。そうだ、メープルシロップをかけたらいかにも合いそうだ。

食べた。

すっげえうまい。

ヨーグルトさんの乳酸由来の酸味とプルーンさんの果物由来の酸味が合算されるわけだから酸味が強くなりそうなものだ。しかしこれらの酸味はメープルシロップさんの奥ゆかしく香ばしい甘みに覆われて舌に目立たず味に奥行きをもたらすのみとなっている。プルーンさんがもともと持っておられたポリフェノール的なこくがメープルシロップさんの木質由来のこくと相まってなんとも味わい深い。ヨーグルトさんがこれら諸要素を乳製品特有のエロティックなほどのなめらかさでまとめあげていてそれはそれはもう。

(食ってると腹が立ってくるほどうまい)

明日になったら水切りヨーグルトが出来上がるのだ。水切りヨーグルトで同じように仕立てたら一体どれほどの味わいを楽しめるだろう。

こんなように、終わりを繰り延べるに値する愉しみが毎日もたらされ続けているというのは、なんと幸せなことであろうか。

 

そしてこの記事を書きながら検索して見つけた

「生プルーン、シワシワねっとり完熟で食べる方法」

こちらである。生プルーン、つ、次はこの方法で食べるんだからなっっ!