食事処としての歴史は213年、弁当屋としての歴史は約170年、江戸の味を今に承継する弁当屋日本橋弁松総本店。大丸東京店にも出店しているため東京駅に立ち寄った際のちょっと嬉しいお夕食として使わせていただいていた。
此度弁松さん年末恒例のXでの弁松惣菜セットプレゼントキャンペーンに当選したので自慢させていただく。
クール便で届いた。イヤッフー!
左手の白い容器に入っているのは特製おかかふりかけである。
こんなお惣菜を疎かにいただくわけにはいかないので
金沢旅行のお土産の加賀魯山人弁当のお重に詰め直したところ誂えたようにしっくり入って驚愕した。なお中の小鉢はナチュラルキッチンで購入したものである。
左上がめかじき照焼、玉子焼、牛蒡煮(牛蒡というが蕗のような香りであった)、生麩煮
右上の小鉢が生姜と昆布の辛煮
左下小鉢が豆きんとん
左下がたけのこ煮、蓮根煮、里芋煮、椎茸煮
という仕立てである。
玉子焼きは上品なじんわり出汁仕立てではなく、かといって甘いご家庭卵焼きではなく、出汁が濃い目の質実剛健な味わい。
めかじきは…脂じみたくどさはなく、しっかり味が入っており、かみしめるとじんわりとうまい。見た目より濃くないし何なら最後にたれをからめる方式の照焼より味わいが奥ゆかしい。からめるやつはあれだ、濃さがファーストバイトでダイレクトに舌に来るからね。ああ言うのが悪いわけではないが、こりゃあうまい。
野菜の煮物は総じて甘めである。しかし「冷蔵庫がないから保存目的で味を強くしたんだろう」というイメージから想像されるよりはるかに柔らかい味である。里芋、箸が沈むのに芯に芋らしいでんぷん質の食感がある。つとぶはもちもち。砂糖は馳走。
豆きんとんは丁寧で上等。皮は残っているのに滑らかで舌に全く触らないのがよい。
生姜と昆布の辛煮。唯一「アッこりゃ味が強いわ」と思ったのがこれである。よい酒のあてになりそうな容赦ない生姜の辛さ。白ご飯の添え物にしちゃったけどこれ混ぜご飯にしたらよかったんじゃないか。勿体ないことをした。
総じて「味付けが濃い」というより「味付けがしっかりしている」んである。そしてうまい。
あと一か月頑張ろうと思わせてくれる良い総菜であった。