朝六時に目が覚めた。空はまだ青く、ほの白い月も出ていたので湯畑に写真を撮りに行った。
湯畑の周りには瓦が敷き詰めてありその紋様が面白い。
湯畑と遊歩道は岡本太郎のデザインとのこと。瓦なら酸性にも耐えられるのだろう。
金属はこの通り劣化しやすいからなぁ。実際に溶けかけているグレーチングを見ると、泉質の凄まじさがわかろうというものだ。
一旦宿に戻ってから珈琲専科綾に朝食を頂きに行く。
スキー場のある温泉地の喫茶店として完璧なルックスだ!
焼きサンドには見ての通り鬼のような繊切キャベツとハム、マヨネーズがサンドしてある。頼むとまずキャベツをスライスする音がして、ああ、作り置きの繊切じゃないんだと感銘を受けた。パンは大変薄くこんがり香ばしく、キャベツはじっくり焼いたおかげでほのかに甘く、マヨネーズの酸味、ハムの鹹味とあいまって、うまい。ドリップ珈琲は朝にふさわしい柔らかい味。1200円の充実。
晩御飯が5時の予定なので昼ごはんは温泉まんじゅうで賄うことにした。松むらまんじゅう2つと本家ちちやの茶まんじゅうと二色まんじゅうをそれぞれ一つずつ買った。
松むらまんじゅうはつくりたてと聞いて衝動的に一つその場で食べた。
ら。
うまい!
餡が、餡が柔らかい!粒あんだがこちらも小豆の皮の存在はほとんどない!優しい甘さ、生地もふわふわである。こんなやわやわなあんこをどうやって包んでいるのか心配になる柔らかさ。あっ疑ってるな?ならば店で買ってすぐに食べてみ?特に餡がマジで滑らかでとろけるようだから。
松むら饅頭を食べて温泉まんじゅうの必然を理解した。温泉まんじゅうは体に優しいのだ。湯治に来るのはどこかしら悪いところのある客だが、そういう客にも消化しやすくすぐにエネルギーになりしかもおいしい。温泉まんじゅうは万能の滋養食だったのだ。
それから宿に戻って草津熱帯圏の迎車を依頼した。込み合っていなかったようで来てもらえることになった。運転手の方は70歳だが10匹ネコを飼っていてその餌代のために働いているのだそうだ。迎車を頼んでくれた方が仕事があっていいとのことなのでタイミングにもよるが草津熱帯圏に行くのであれば積極的に依頼するのがよさそうだ。
草津熱帯圏は、実によい感じの昭和っぽい動物園である。
これは帰り道に撮った電柱の案内だが書体がいい。
草津熱帯圏でとくべつ楽しかったのが
猿山での餌やり
と
ひよこ触り放題
である。
一人旅なので餌やりの写真はないが、一皿100円の餌を猿にやって遊べる。
餌を手に持ち、猿に向かってあげるよアピールすると、猿が餌ほしいアピールをする。投げてやると上手にキャッチする。それが実に楽しい。おかわりした。私が。
あとひよこさわっていい。ひよこはかわいいね。手に上ってくるね。幸せだね。
カピパラはしっとりした感じでお風呂入ってるし
カイマンいるし
コアリクイいるし
他にも両棲類や魚類、珍しいところではヒルなどもおりいろいろ楽しい。5周位した。
入り口には世界の国蝶コーナーがあって大変美しかった。
それから徒歩で草津中和工場に向かった。
途中湯川にトラックが雪を捨てているのを見かけた。合理的である。
品木ダムに到着!
建物の玄関右手にダムカード配布所がある。ダムカードゲットだぜ!
その後滝乃湯に向かった。途中で湯川の水を中和している場所に行き当たった。
これ!これを見たかったんだよ!
さて滝乃湯は湯巡りの一で打たせ湯もあり設備は充実していたが全体健康ランド的であった。ただ低温から高温まで4つの湯船で体を慣らしていく時間湯の雰囲気がめちゃめちゃよかった。そして最後の高温の湯は熱かったので膝までで敗退。ラスボスは倒せない。
あとこちらで本家ちちやのまんじゅうを頂いた。
なんというか、本家ちちやの茶まんじゅうは特筆するところがない。普通においしいというやつである。
こちらの二色まんじゅうは中の栗餡があまり口に合わなかった。
あとここですごくいいタオルを買ったので自慢したい。
どうです、かわいいでしょう。
720円。
滝乃湯からは100円バスで草津温泉バスターミナルへ向かった。流石に歩いてられん。
草津バスターミナルに到着後ご当地調味料などあるかと期待してスーパーもくべえへ。いろいろ検討して帰宅日の夕食用に群馬県産の金華亭徳用ホルモンを380円で購入。あれ?矢鱈安いな。
宿に戻る途中やまびこ温泉まんじゅうであげまんじゅう200円を買う。
これがまぁえらいことうまい。若い子たちが並んでおったがそこまでうまいこともなかろうとたかをくくっておったら、まんじゅうそのものが宿で出された通りこくがあり美味いところにもってきて、微かに鹹味のある衣、これがさっくさくで、揚げたてのあんがほのかに温かくて、こりゃうーまーいーとなる代物であった。商品の性質上お土産にはできないが食べたほうが良い品である。草津温泉に行ったら必ず食べなされ。
5時になったので予約していた居酒屋三四郎へ。
なんか写真撮る雰囲気ではなかったので写真はない。すいとんと玉子焼き、ノンアルコールのビールを頼んだ。玉子焼きにはゆずと蕗が入っておりうまい。すいとんが…すいとんは多かった。醤油仕立てで、キノコと白菜がたっぷり入っていて、鶏肉も入っていて、癒されるおいしさなんだが、水餃子くらいのすいとんがおそらくご飯茶碗でいうと2杯くらい入っていて、あれだけ警戒していたのに腹十一分をやらかしてしまった。キノコ鍋の代替として頼んだはずがこんなにも量が多かったとは。
食後白旗の湯と千代の湯に挑むつもりだったが、満腹に負けて急に疲れが出たので宿で待機となった。
これが草津温泉二日目。