即興厨房

大船市場で野菜を大量に買い込んでええ感じのお総菜を一週間分作ってはブログに記録する人です。器は骨董屋でこつこつ集めたぐい飲みやお猪口です。美術展、本、たまの旅行も記事にします。好きな動物はチー付与のどんぐりです。

【簡単が過ぎる】マスカルポーネアイスクリームの作り方【ハー○ンダッツにさよなら】

【作りやすい材料】
マスカルポーネチーズ 500g
生クリーム 200ml
ラニュー糖 100g以上 味見しながらお好みの甘さになるまで入れよう

 

【使う道具】
バーミックスなど機械の力で混ぜるやつ
バーミックスの刃の間に詰まったクリームを安全に取り除くための細いシリコンベラとかスプーンとか なぜならすごくおいしいので指とかでとろうとすると危険
材料が全部入るサイズの器 きちんと洗った鍋でよい
製菓用シリコン型
型に入れるためのへら

 

【作り方】

  1. マスカルポーネチーズを器に入れる
  2. 生クリームを入れる
  3. 砂糖を入れる
  4. バーミックスでがーって混ぜる
  5. 好みに合わせて追い砂糖する
  6. この時点でおいしい
  7. シリコン型に移す
  8. 乾燥を防ぐためサランラップできっちり撒く
  9. 冷凍する
  10. 方から外していただく
  11. うんまァァァァァい!

【このレシピのいきさつ】
平素から私は生クリームを愛しすぎていた。そのせいで、ショートケーキからイチゴは廃すべきではないか、少なくともあのてっぺんのイチゴはいかに日の丸的に目に美しく爽やかに甘くともその果実らしい歯ざわり酸味は生クリームとスポンジが象徴する柔らかさ甘さから逸脱しているのだから永久追放すべきではないかという過激思想を抱くまでになった。そんな中OKストアでマスカルポーネチーズに出会った。なんか安かったというだけの理由で500gというまぁまぁのロットを仕入れちゃった私は、いつものように消費期限近くになってどう食べるべきかを模索する羽目になった。
マスカルポーネチーズといえばティラミスである。ティラミスは冷凍保存もできるようなので今回のマスカルポーネチーズはこの運用でいこう。私はネットに転がっている信頼できそうなティラミスのレシピを読みつくし…わりと、いや相当ティラミスを作るつもりになっていた。ココアはある、インスタントコーヒーも準備した、フィンガークッキーは普通のクッキーで賄えばよかろうなのだァ…そんな気分で休日を迎えた。
とあるレストランの手順に従い、マスカルポーネチーズと生クリームと砂糖を入れてまず全体を混ぜた。分量の公開はなかったので、味見をしながら砂糖を好みになるまで補ってゆく。
味見をしながら?
そう、この「味見をしながら」が問題だった。もとよりティラミスは家で作ってもさぞうまかろう。しかしこの「マスカルポーネチーズと砂糖と生クリームを混ぜただけのやつ」…これはどうもマスカルポーネクリームというらしいが…、こちらがもう、この世で私が求めていたものはたぶんこれである、すべての生クリーム好きはひれ伏すがよいというほどの、素晴らしい味わい素晴らしい完成度に到達していたのである。

余りのうまさに狼狽えて正体を調べて合点した。マスカルポーネチーズは「生クリームに熱を加え、クエン酸または酢酸を加えて固め、布切れで濾過し水分を除き、型に詰め」たものであった。(出典・雪印 Cheese Club
その伝でいくとマスカルポーネクリームってのはつまりブランデーをワインで割ったようなものだもの、うまくないわけなかろうなのだァー!!!
次に考えるべきは保管=提供方法である。アイスクリームメーカーを使わずアイスクリームを作った場合、往々にして硬いという問題が出てくる。小分けで供することができたほうがよいという考えにいたったので、うちにあるシリコントレーにへらで詰め、冷凍した。シリコントレーに入らなかった分は、グラスに移してそのままおさじでいただいたらうんまぁぁぁぁぁぁいいいいいいい。
というわけで、実のところマスカルポーネクリームは冷凍せずそのまま頂くのが一等美味しいのだが、それはそれとて冷凍保管でき、いただく量を手軽に調整できる素敵なおやつが出来上がった。これを作り始めてから「美味しいんだけどお高くて少し多い」ハーゲンダッツを買わなくなった。何かあってもうちにはマスカルポーネアイスクリームが待ってる、そう思うとちょっと元気がわいてくるんだ。
ほんとだぜ。

 

まあまあ誠実なおでんの話 または三浦大根への偏愛について

小ぶりの三浦大根が安く手に入るというのは稀有なことである。その稀有なことが起こったので今週はおでんを仕込むことにした。大根を筒切りにし下茹でする。玉子は尻に画鋲で穴をあけ沸騰した湯に8分入れて水にとり殻を剥く。おでん種は宮城の練り物屋である蒲鉾の水野さんの「詰合せ 炉」が鎌万水産でお安く売っていたのでお越しいただいた。2017年4月のdancyuを読み返しウズラ玉子の魅力を刷りこまれたばかりだった私には、ウズラ玉子入りのさつま揚げが二枚も入っているこのセットはひどく魅力的に見えた。
何しろ三浦大根様を主役に据えたおでんだもの、他の配役も安物じゃあいけない。

そんなわけで、炉に入っていたちょっと上等な練り物の湯通しが終わったところで、大根、結び白滝、玉子を保温調理なべの底に敷き詰め、その上に魚肉練り製品と乾物の結び昆布、水で戻しておいた車麩を並べ、付属のおでんのたれを注ぎ、ひたひたまで水を張り、味を見る。
(少し足りない)
だし道楽を足したところ、実に理想的なおでんだしの味わいに到達した。
中火にかけ、沸騰したところで保温調理に移行する。昼寝から覚めたら別の鍋に移し冷蔵庫で保管、二日に分けていただくのだ。
そろそろ三浦大根も終わりだろう。そうなれば我が家のおでんもこれぎりとなる。青首や味一が悪いわけではない。かれらは実に素直で、味噌汁、炒め物などに十分な働きをしてくれる。しかしことおでんに使うとなれば三浦大根に勝るものはない。よく煮あがったものに箸を入れた際の柔らかさは滑らかで緻密な肉質を予感させ、口に運び舌で圧すると先ほどまでは確かに形を保っていたはずなのに未練なく解け、後にはただあふれ出た出汁の味わいだけが残る。

三浦大根よ、お前がこんなようだから、我が家のおでんはお前と共に始まり、お前と共に終わるのだ。

2021年1月24日に作成したお惣菜

【副菜】

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ターサイと人参、きくらげの干しエビ風味炒め

 

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蓮根、南瓜、薩摩芋、ブナシメジのオレガノタイム炒め

 

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塩トマトバジル風味

 

【味噌汁】

薩摩芋、葱、人参、榎茸、油揚げの酒粕味噌汁

 

【煮込み】

肉骨茶

 

【弁当用】

サラダチキン塩こうじ生姜風味

 

イジョー。

小鳥に呼ばれたい人のためのタイマー

 ふだんつかってるのはこちら。超賢い。

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 どっちも好きです。

2021年1月17日に作成したお惣菜

【副菜】

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南瓜、薩摩芋、蓮根、マッシュルームのオレガノ/タイム炒め

 

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法蓮草おひたし白胡麻和え

 

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塩トマトバジル風味

 

【味噌汁】

大根、人参、油揚げ、榎茸の酒粕味噌汁

 

【弁当用】

塩こうじサラダチキン

 

以上。

ガスコンロで調理する我的究極一人牡蠣鍋

ほぼひと冬の試行錯誤の末ようやく到達したのでここに記録する。

 

【材料】

春菊1把

大根4cm(一部はつけだれの大根おろしに使用)

榎茸 1株

加熱用牡蠣

男前豆腐三連のうち一舟

 

【牡蠣下ごしらえ用】

片栗粉

 

【鍋下地用調味料】

昆布2枚

京風だしの素うすいろ

 

【つけだれ】

大根おろし

紀州のゆずぽん酢

かんずり

 

【使う道具】

小鍋

小鍋用蓋

おろし器

豆腐用蓮華

パンチざる

 

【作り方】

  1. 小鍋に半分ほど水を入れ昆布を浸す
  2. 牡蠣をパンチざるに入れ片栗粉と塩をまぶしよく揉んで汚れを落とした後流水で洗う
  3. 小鍋の下地を塩とだしの素で調味する
  4. 春菊をざく切りにして鍋に入れる
  5. 大根を2cmの厚さに切り皮を剥く
  6. 半分の大根をおろしとんすいに入れる
  7. 残りを短冊に切り鍋に入れる
  8. 榎茸の石突を落とし鍋に入れる
  9. 鍋を中~強火にかける
  10. 沸騰する直前で昆布を引き上げる
  11. 蓋をして大根に火が通るのを待つ
  12. 大根が半透明になったら牡蠣を入れる
  13. 牡蠣が程よい弾力になるまで丁寧に箸で探りながら中火で加熱する
  14. 豆腐一舟を蓮華で1/3~1/4程度の大きさに割り入れ1分ほど加熱する
  15. 火からおろし食卓にもっていく
  16. とんすいに鍋の下地とかんずりとポン酢を入れて思うさま頂く
  17. 豆腐食べたら変な声が出るくらいうまいものができる

 

【このレシピについて】

昆布はいい奴である。だから引き上げた昆布は冷凍しておいて量がたまったら小さい色紙に切って醤油と砂糖で煮て鰹節粉をまぶしておいしくいただいて恩を返してやらねばならないのだ。