即興厨房

大船市場で野菜を大量に買い込んでええ感じのお総菜を一週間分作ってはブログに記録する人です。器は骨董屋でこつこつ集めたぐい飲みやお猪口です。美術展、本、たまの旅行も記事にします。好きな動物はチー付与のどんぐりです。

分厚い傑作を予感させる『平和の国の島崎へ』、今なら一話から追いかけられるよ!

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すごくいいですよね、これ。

嗅いだことがないはずの硝煙のにおい、吹き付けてくる灼かれた砂の乾いた熱さ。真っ白な太陽のせいで何もかも褪せたように際立つ戦場の風景。

これは安直に言えば此世界転生モノです。戦場帰りであることを隠している僕が突然テロの舞台となった教室で怯える同級生を尻目に手慣れた動きで制圧する…。そんな厨二病的な物語をほんとうにするためには、人は安全のない世界で長い時間を過ごさなければならない。

主人公は、たぶんとても強いです。強いのに、痛ましくて、幸せを願いたくなります。彼が自分のために時間を使い、世界の中に少しずつ自分の輪郭を描いていく。私たちはそれを大事に見守る。これはきっとそういう物語です。

コマ割りが非常に丹念な劇画調です。斜めの枠線も裁ち切りもありません。それがこれから主人公が送るであろう可視不可視の規律に制限される日々を予感させます。

気取った印象批評はこのくらいにしてぇ…。

絶対面白いからアプリのDモーニング下のリンクからダウンロードして一話目読んで!Dモーニングの無料版でたぶんしばらくは連載されるけどそのうち読めなくなるからそしたら単行本買って!いや全然始まったばっかりなんだけどね!

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