即興厨房

大船市場で野菜を大量に買い込んでええ感じのお総菜を一週間分作ってはブログに記録する人です。器は骨董屋でこつこつ集めたぐい飲みやお猪口です。美術展、本、たまの旅行も記事にします。好きな動物はチー付与のどんぐりです。

夏の鎌倉散歩 ジラソーレで見つけたコップとぼんぼり祭りのこと

週休三日はいいが月曜日定休は今一つ使い勝手が悪い。公立の博物館美術館が休みだからだ。おまけにお惣菜撮影に使うぐい飲みの調達先の骨董屋游古洞も定休日である。そろそろ新しい品を入荷しているだろうから游古洞さんに寄りたい気持ちがある。しかし暑いうえに込み合っていることが確定している土日の鎌倉に行くのも気が向かずぐずぐずしていた。

しかし自分は鎌倉の隣の駅に住んでいるのだ。朝一でなく、遠来の人が帰ろうと思う午後に出動すれば少しは人が少ないのではないか。

それにそろそろぼんぼり祭りだ。ダブルアンノのぼんぼりを見たいものだ。

そんな風に思い至って、ぼんぼり祭りの二日目の今日、ようやく鎌倉行きの電車に乗った。

 

鎌倉駅は紫陽花の頃よりだいぶ空いていた。皆も暑さに嫌気がさしたのかもしれない。まずは大巧寺に参り子供らの息災に礼を言う。

夏の百合は美しい。

天水桶。

本覚寺に寄った。本堂には盆灯篭が下がっていた。

骨董屋ジラソーレに行った。

こちらの主人はよく買い付けをするので、いつも目新しい品が並んでいる。

ここでようやく心にかなうコップを見つけた。

下部の内側を厚くしてダイヤ柄を彫り込んである。彫跡がすりガラス様になっているのと相まって非常に指になじんで持ちやすい。これで400円というのだから参る。正直甘酒を入れるには全く合わないがとにかく好きでしょうがない。私はどうも幾何学的なデザインとすりガラスの柔らかさに弱いようだ。

インク瓶も買った。縁が欠けたようになっていて危ないせいか300円。ダイヤのやすりですってなめらかにする所存。

それから1万5000円の男前切子。到底買えやせんので拝むだけ拝んでおいた。

埃を拭ってから撮ればよかった。

 

御成り通りに向かう。何か冷たいものでもいただきたいと思ったところ、豆花の看板を出している店を見つけた。

鎌倉Rotigirlさんの支店だそうだ。

頂いたところこれが頗る美味しい。豆腐の良しあしがわかるほど繊細な舌はしていないが、あっさりした豆腐にたっぷりの黒蜜とお抹茶と砂糖がかけてあり夏の太陽から逃れた体につるつる入る。お抹茶と砂糖のバランスが大変良いのが気になり店の人に聞いたところ、これは京だんごの藤奈美さんの甘味抹茶のもと「つくる洛水」というもので、最初から砂糖とお抹茶を合わせたものだという。百貨店の催事で隣同士になりその際冷たいお抹茶を頂いてそれが大変美味しかったので使うことになったとか。この美味はよいご縁のおすそ分けであった。380円。

しかしミントはどうなのか。冷やかした甘味には無思慮にミントが添えられていることが多いがレシピの考案者は本当にミントがこの甘味に合うと思って添えているのか。試しに食べてみなさい。こりゃ草だ。とはいえ食べられるものが添えられていたら残すわけにはいかんと思い仕方なく食べて毎度苦々しい思いをする。彩は添えればいいというものではなかろう。考案者はもう少し真面目に味わいの調和を考えるべきではないか。

それから游古洞に行った。店先にいつも出している値頃なぐい飲みの箱が見当たらないので尋ねたところ今朝方雨が降りそうだったので出さなかったという。買うかわからないので店の奥に置いたままで見せてもらう。今回はあまり気に沿うものがなかったので礼を言って店を出た。

ようやく八幡宮に向かう。

音符のカーテンのある店。昔はレコード屋だった。夕暮れが似合う。

ぼんぼり祭りの灯が入るのは日が暮れてからである。調べたところ今日の鎌倉の日没は6時40分。そこまで待てないので好もしい灯篭の写真を撮って退散することにした。しかしこういうときの好もしいの判断で教養の程度が露呈するから恐ろしい。私は書画にも芸事にも全く不調法なので見る人が見ればなぜあれを撮らなかったとしかりつけられるようなものを撮り逃しているだろう。お許しいただきたい。

安野百葉子先生。

えっシン・ウルトラマンじゃないんだ、庵野秀明先生。

水木一郎御大。

二階堂正宏先生。

大丈夫か蛭子能収先生。

気を取り直してわたせせいぞう先生。

東方の偉い人、ZUN先生。

コメントは控えさせていただきます隈研吾先生。

子供が指さして大笑いしてたので色々大成功です竹中直人さん。

あっ銀さんだ!銀さんですよね!小栗旬さん。

あっどうでしょう!どうでしょうの人ですよね!大泉洋さん。

デザイン性が完璧すぎる服部公一先生。

今年はゾウムシですか養老孟司先生。

全然存じ上げませんがかっこよかったので撮りました、朝倉隆文先生。

全然存じ上げませんがかわいかったので撮りました、内藤範子先生。

全然存じ上げませんが古い洋菓子屋の包装紙のような愛らしさがあったので撮りました、坂井恒之先生。

もしかしたらいつも揮毫はこの言葉なのかもしれないけれど、この時代だからか何だか沁みました、みのもんたさん。

源氏池越しに見る半月。